月経(=生理)前になると体調悪くて・・と困っている、そこのアナタ。
どうせ数日間だし。月経始まれば楽になるし。と我慢していませんか?
・薬でラクになるし、劇的に症状が改善する場合もあるので、我慢しないでください!
・ピル、漢方、抗不安薬など、症状や希望に応じてお薬を選べます。
・毎月のつらい症状から解放されて、楽しい毎日を過ごしましょう!
目次
1)はじめに ~毎月つらい症状を我慢するなんて、人生もったいなくないですか?~
私は男性なので、本当の辛さは分かってあげられませんが、月経(生理)にまつわる症状は毎月のことなので、QOL(quality of life:生活の質)がとても下がりますよね。
薬でラクになるのに、ただただ毎月我慢するなんて、非常にもったいない。困っている人全員が必要な薬を飲んで、みんながハッピーに暮らしてほしい。
ずっとそう思っていて、年々その思いは強くなります。
でも、その思いが困っている人に伝わらなければ意味がない。
そう思って書きました。一人でも多くの困っている方にこの記事が届けば、と願います。
2)月経前症候群 PMS:premenstrual syndrome とは
どんな病気?
「月経(=生理)前」のこころや身体の不調が、「月経開始とともに軽快ないし消失」するもの です。
どのくらいの人が困っているの?
日本では、月経のある女性の70~80%が月経前に何らかの症状があると言われています。
また、生活困難を感じる程のPMSを示す女性の割合は5%と言われています。
思春期女性ではPMSが多い、という報告もありますね。
原因は?
女性ホルモンレベルの変動による、脳内ホルモンや神経伝達物質の異常 が主な原因と考えられています。
具体的な症状は?
以下の通り、たくさんの症状があります。
a ) こころの症状
情緒不安定、イライラ、抑うつ、不安、眠気、集中力の低下、睡眠障害 など
b )自律神経の症状
のぼせ、食欲不振・過食、めまい、倦怠感 など
c ) 身体の症状
腹痛、頭痛、腰痛、むくみ、お腹の張り、乳房の張り など
3)治療法 ~どんな薬を使うの?~
①低用量ピル、または超低用量ピル:これが基本です。よく効きます。
排卵を抑制することで、自然に起こるホルモンバランスの変動を抑える
②抗不安薬、選択的セロトニン再取り込み阻害薬
症状が上記a )b )のみで上記c )が無い場合
③漢方療法
①②に抵抗があったり、①②が飲めない場合。
特に①は、以下の場合には、危険な副作用である血栓症のriskが高くなるので飲めません。
・肥満の方 ・血圧が高い方 ・35歳以上で15本/日以上の喫煙者
人体ですし、薬ですので、100%はあり得ません。
しかし、これらの治療により、かなりの確率で症状はよくなります。症状がほぼなくなる方もいます。
試してあわなければやめればよいだけです。一歩踏み出して、より快適な人生をゲットしてください!
4)とはいっても、産婦人科って行きにくいよね、という方へ
今は女性医師がたくさんいます。産婦人科は女性医師が多い科の一つです。
女性医師が一人で開業したクリニックを受診すれば100%女性医師が診察してくれます。
病院希望の方は、事前に女性医師がいる病院を調べ(病院のHPから。総合病院なら診療科⇒外来担当医 等で調べられます)、電話で女性医師希望を伝えれば、受診すべき日時を教えてくれます。
なお、ここだけの話ですが。
女性医師は、男性医師よりも男らしい中身の方が多いです(笑)。
一個人の意見ですので、批判は受け付けません(笑)。
個人的には、男性か女性かではなく、優しいと評判の医師を希望することを勧めます。
恥ずかしいのでおじいちゃん先生希望、という方もいますが、あまりにおじいちゃんだと知識や診療内容も古い場合があるので(ごく一部ですが)、おじいちゃん先生希望も個人的にはあまりお勧めしません。
最後にもう一度。
・月経前症候群は我慢しなくていいです!薬でラクになるし、劇的に症状が改善する場合もあります。
・ピル、漢方、抗不安薬など、症状や希望に応じてお薬を選べます。
・毎月のつらい症状から解放されて、楽しい毎日を過ごしましょう!
人生初のブログ記事です!見にくい点(またはあればよかった点)などについてコメント頂けると、次回以降に活かして改善しますので、コメントお待ちしています。
産婦人科医 まさ
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